2023年8月21日(月)、彫刻家の前芝武史先生による『団子の組み立て』ワークショップが行われました!
このワークショップでは、粘土を団子状にして、泥んこ遊びのように自由に組み立てて造形を楽しむことができました。
親子連れや子どもたちは、粘土の触感を楽しみつつ、それぞれの発想で自由な形を作り上げていました。
前芝先生も参加者の作品を見て、「子どもたちが作るものには敵わない!」と大絶賛されていました。
この記事では、そんなワークショップの雰囲気や様子をご紹介いたします。
講師プロフィール
前芝 武史(まえしば たけし)
彫刻家。アカデミック造形研究プロジェクト理事長、日展会員、日本彫刻会運営委員、白日会会員/関西支部副支部長、国立大学法人兵庫教育大学大学院研究科教授
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構造を理解して、組み立てる
最初に、前芝先生による団子の造形デモンストレーションが行われました。
前芝先生は説明を交えながら、わずか数分で美しい足の形を作り上げてみせ、参加者たちは驚きました。
前芝先生の研究は「構造を理解して、組み立てる」ことです。これは造形だけでなく、絵画や物語、音楽、建築、そして子どもたちが日々学校で学んでいることにも通じる考え方です。
寸法(おおきさ)位置(場所)方向(向き)をしっかりと観察し理解して組み立てる。
これを簡単に実践できる方法が、円(団子)を描いてそれを繋げて立体感を出す方法です。
参加者たちは、前芝先生から教わったこの方法をすぐに実践し、くるくると円を描いて立体感のある団子を作成しました。
そして、次は粘土を使って各々自由に制作をします。
Sくんは、先生の制作した足を見本に、構造を観察して「筋肉ムキムキにする!」と造形にこだわって足を制作していました。さらに、前芝先生の顔も粘土で再現してくれました!ピカソの絵のような面白い表情の顔ができあがり、目や鼻の造形も面白いですね~!
Rちゃんは、自分の握った手の形を粘土で表現しました。親指の形手を握ったときの厚みを上手に再現し、初めての造形とは思えない出来栄えとなりました。
そして、最年少の2歳のYくん(※年齢対象外ですが、前芝先生のお知り合いということで特別に許可しました)。お母さんと一緒に粘土をちぎったりくっつけたり、道具を使って遊びながら、旗を立てたり、穴を掘ったりして、海に浮かぶ孤島のような作品が生まれました。始終楽しそうな表情を浮かべて、にこにこと作業していたYくんの姿が印象的でした!
午後の部にはSさん親子も参加されました。
Sさんは、元マネキンの造型師で、造形はおてのもの!鼻高のイケメン像を作り上げましさした。細部までこだわって造形している様子が印象的です。
一方、Hちゃんはオリジナルキャラクターの「ニンジンマン」を制作しました。椅子やポップコーンなど小物も追加され、ニンジンマンが映画をリラックスして楽しんでいるかのような印象的な姿が完成しました。ニリラックスした体の脱力具合や表情が絶妙ですね~!!
ご感想
ワークショップに参加された皆さんの感想をご紹介いたします!
前芝先生からのコメント
前芝です。
この度はとても楽しい時間を皆様と分かち合うことができ、本当に嬉しく思っています🌟
子どもさんの感性✖︎教え育むということ。
このバランスと、このぶつかり合いの中で、単なる泥んこは、美術となり、また成長の糧になっていきます。
子どもさんにも、本物の美術を。
本物というのは、第一線で活躍できるアーティストと一緒にというだけでなく…
その学びや、楽しみまでもが本物であることの様に思います。
アトリエCaima、本当に素敵な時間でした。心よりお礼申し上げます🌟
アカデミック造形研究プロジェクト
理事長、
日展(第3科彫刻)会員
国立大学法人兵庫教育大 教授
前芝武史
まとめ
前芝先生の「構造と組み立て」に関する考え方は、マンガ・イラストにおける物語の構築やキャラクター制作にも通じる考え方です。
子どもたちが難しく考えずに、目の前の団子を組み立てることを通じて、この考え方を学べるのはとても素晴らしいですね。粘土を触ることって、泥んこ遊びのようでとても楽しいし、参加者さんの笑顔が印象的でした。
教える側としても、このワークショップを通じて新しい発見や学びがありました。子たどもちにとっても楽しく理解しやすい方法で、こどもマンガ・イラスト教室でも取り入れていきたいです。
前芝先生にはまたワークショップを開催していただけるよう、企画したいと思います!(^▽^)/
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