「マンがの作り方」漫画家×編集者トーク Liveレポート2023.07.23

アトリエCaimaの夏休みがいよいよスタートしました!!(^▽^)/

早速、2023年7月23日(日)に「マンがの作り方」漫画家×編集者トーク Live が行われました。

関東から担当編集者さんが駆けつけてくださり、一時間半に及ぶたっぷりな内容のトークイベントでした!

参加者の中には、小3年生、中学生・高校生の子どもたちもいて、とても刺激を受けてくれたようです!創作される方も、マンが好きな方も、熱心に聞いて下さって、とても充実したイベントになりました!

この記事では、そんなイベントの内容をレポートします。

「マンがの作り方」漫画家×編集者トーク Live レポート

【日程】2023年7月23日(日)

【場所】アトリエCaima

【登壇者】

カイマミカ

漫画家・イラストレーター。
アトリエCaimaマンガ・イラスト教室講師。
2009年別冊マーガレットデビュー。その後フリーになり、活動の幅を広げる。現在は、白泉社 Love Jossie にて「曇り空のピクニックで君とキスしたかった」 連載中。

Bさん

白泉社Love Jossie編集部カイマミカの担当編集者。
1994年から2015年まで集英社にて委託まんが編集として勤務。2016年から白泉社・デジタル事業部にて委託まんが編集として勤務。 現在はおもにデジタルのまんが出版・販売施策等に携わっています。

自己紹介する様子
目次

マンガはこうやって作られる

イベントでは、「曇り空のピクニックで君とキスしたかった」story07を題材に、ネタ出しからプロット・ネーム・下絵にいたるまで、漫画家と編集者がどのように作っていくかを一つずつ丁寧に取り上げ、解説しました。

まず私がどのように考えて作っているかを説明し、それを受けて編集Bさんがどこをチェックしているかを話してくというスタイルで進行していきました。

Bさんは、編集歴29年の大ベテラン!!私自身もBさんがどんなことを考え添削しているのかというのをじっくりと聞いたことがなかったので、横で聞いていて何度も「なるほど」とうなずくことばかりでした!

「(連載の場合)人間は忘れやすい生き物なんです。だから冒頭2Pに“完結”に前回のあらすじを入れる。」

「(説明的な過去のエピソードの部分)これは過去に事実としてあるかもしれないけど、今までマンガで一回も出てきていないエピソードなので、今回の筋からは外れているのでなくてもよいと判断しました。」

などなど、編集者ならではの視点で沢山お話いただきました。

質疑応答タイム

トークイベントのあと、質疑応答の時間がありました。

「アイデアはどこからわいてきますか」「ネタが思いつかない時はどうしていますか」などなど、参加者のみなさんが沢山質問してくれたので一つずつ丁寧にお答えしました。

「一番好きなシーンは何ですか?」という質問で、Bさんが好きなシーンとして挙げたのはstory02の牛乳パック潜望鏡のシーン!ゆうみちゃんのキャラがさく裂しているところだからだそう(笑)

ちなみに私は一番というのが特になく、「各回の見せ場の表情シーンかも」とお答えしました。

持ち込み

腕の描き方を教えている様子

トークイベント後、持ち込みを受け付けました!計4名の参加でした。みなさん力作揃いで、Bさんも私もアドバイスに熱がこもりました!

Bさんが、トークイベント中に「コマ割りができたら漫画家になれる」と何度もおっしゃっていました。Bさん曰く、コマ割りは特殊能力だそう!今回マンガを持ち込んでくださった皆さんは、とてもコマ割りのセンスがあり、めちゃくちゃ可能性があるということですね!

それに、みなさんネームでも最後まで完成させていることが素晴らしいです。マンガは完成までにとんでもなく時間がかかります。Bさんも途中で持ち込みに来なくなる人を何度もみてきたそうです。なので、完成作品があるというのはそれだけでもすごいことなので、あきらめず、自信を持ってこれからもマンガを描いていってほしいと思います。応援しています!!!

参加者の感想

参加者のみなさんにアンケートにご協力いただきました!みなさんとても沢山記入してくださっていて、Bさん共々とても感激いたしました。本当は全てご紹介したいところですが、いくつか抜粋してご紹介します。

小学3年生のお子さんは、編集という仕事を始めて知ったそう!マンガではなく小説のほうに興味があるらしく、Bさんともイベント後少しお話して、Bさんから「頑張ってねと言葉をもらっていました(^▽^)/

そして、実は先輩のマンガ家さんも参加してくださっていて、とても素敵な感想をいただいたのでこちらもご紹介します!

マンガ家Sさん

曇ピク7話を前日に読み返してたんですが、講座の題材として意識して見た時、改めて「めっちゃうま!完璧!!」と思ったんですよ、コマ割りから構図から緩急からいろいろが。
漫画家さんから溢れ出るいろいろを編集さんが見事に取捨選択してくれる、二人で体裁を整えていく、見ごたえ聴きごたえバッチリでした^^


ミニネームは某マンガ家さんも1枚に30カット前後方式(セリフ無しで、映画のフィルムみたいなの)でやってるのを移動教室で伝授してくれたので、今回「映画好きな漫画家さんと相性の良い手法なのかな?」って思ってました!
やってみたいけど、自分はシナリオからすぐコマ割り・フキダシ付きのミニネームに入る流れで落ち着いてしまったので、それで行き詰ったら試してみるつもりです^^
取り敢えずいきなりセリフ考えるのとコマ割りの同時進行ネームはできないですよね… 「作業分ける派なの同じ~~!皆も試して~~!!」って密かにテンションあがってました(笑)

そうなんです!ミニネームとコマ割りなど作業を分割するのは、本当に効率が良くなりのでおススメなんです。同業の方にもお墨付きをもらえてめちゃくちゃ嬉しかったです!

Bさんからのコメント

Bさんから、イベント後にコメントをいただきました。

Bさん

 私の仕事は、ほんとうに誰にでもできることだと思っているのですが 0から1を作り出す、大変な作業をしている方々の ほんの少しでもお役に立てるのなら、なによりだと思っています
 漫画家を目指すという人が年々少なくなっているので 作品をつくる楽しさを感じている子たちが、 この先、大きくなって漫画家にならなかったとしても いつか思い出して、漫画を作ったりしてくれたらいいなあと思っています。

Bさんは編集の仕事が誰でもできるとおっしゃていますが…Bさんみたいな編集者は中々いないですよと言いたいです!(笑)

なぜなら、Bさんは毎回アドバイスが適格で、直さないといけない理由がとても納得できるんです。それって実はすごいことで、納得のいかない指摘を受けることってめちゃくちゃあるんですよ。それがないのが本当にすごい。それに、私がふわっとしか捉えられていない話の筋をいつも「今回のテーマはこれだ!」と明確にしてくれます。

曇ピクに関しては、Bさんのおかげで面白くなっていると実感しています!本当に感謝しています。

おわりに

マンガ家にとって、担当編集さんは最初の読者です。編集さんの感想や指摘があるからこそ、読者さんにもっと面白い作品を届けられていると思っています。

今回参加してくださった皆様には、そんなマンガ家と編集者の仕事をより深く理解していただけたことでしょう。マンガを読むときに、イベントの内容を思い出してもらえると嬉しいです。きっと新しい視点でマンガを楽しむことができると思います!

最後になりますが、参加してくださった皆様のおかげで、このトークLiveが成功裏に終わることができました。心より感謝申し上げます。

残念ながら体調不良でご参加できなかった方もいらっしゃったので、また来年もこのようなトークLiveを企画できたらと考えています。題材になるマンガが描けるよう頑張ります!

ダイジェスト動画

なお、記録用にイベントの録画していたのですが音もスライドも観れるレベルで撮影できたので、後日期間限定配信する予定です。また準備が整い次第お知らせいたします。

アプリで予告編を自動で作ってもらったら私の笑い声を抜粋しまくって、ただのカイマミカ笑い袋動画になってますがこんな感じの雰囲気でした(^▽^)/

夏休みのワークショップはまだまだありますので、興味ある方はぜひご参加くださいね♪

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この記事を書いた人

漫画家・イラストレーター。こどもマンガ・イラスト教室講師。
白泉社 Love Jossie にて「曇り空のピクニックで君とキスしたかった」 連載中。

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